SuperGT/ルマン24
レーシングドライバー

レーシングドライバー伊藤大輔オフィシャルサイト

ROAD to LEMANS「大輔のルマン参戦記」

vol.6:予選

予選は2日間あり、それぞれ19時〜21時と22時〜24時。フランスは日が長いため日没は21時半〜22時。涼しい方がタイムは出るが暗くて運転しにくいのはダメなので、タイムアタックに最適な時間とされているのは20時半〜21時と22時〜22時半。そのタイミングで予選用タイヤを使うのがベストだが、1周しかもたない予選用タイヤで遅いマシンがいっぱいいる中クリアラップを取ることは奇跡に近い。案の定21時までにうまくタイムを出すことは出来なかった。

クリアラップを取れる可能性が一番高いのは22時の予選開始の時、一番にコースインすること。それを実行すべく20分前からピットロード出口にマシンを並べた。予選用タイヤを使うとグリップが上がりステアリングも重くなる。そのため腕が少々披露気味というのと、「この1周に賭けるんだ」という気合いからくる緊張とで、ピットロードに並んでいるとき腕がうまく動かないことに気づいた。走り始めたら治ったから問題なかったけど、今までレースをしていてこんな経験は初めてだし、気合いを入れすぎていた証拠かな(笑)。結局この日は一周もクリアラップを取れなかった。

二日目は雨の予報もあり、「このままタイムアップする機会がなくなるんじゃないか」って心配していたけど、予選が始まる時には雨は上がっていて、気持ちもリラックスできていた。1日目と同じやり方で1番前から22時の予選をスタート。1台に引っかかったもののロスタイムは1秒以内。個人的には3分24秒台に入れたい気持ちはあったが、ガソリンエンジン車では2番手の3分26台だし、まずまずの結果だったと思う。ただ、この3分26秒台をどう評価するか。これに関しては童夢、他チーム、メディア、いろんな方面でのとらえ方があり、日本では今回ルマン24時間のテレビ放送(生中継)等も行われていなかったから、ファンの方から見ると実際速かったのか遅かったのか判断しにくいところだと思う。そんな中、実際ステアリングを握っていた自分の評価は「まずまずの結果だった」である。でも正直ポールポジションのプジョーから8秒も遅くてどこが「まずまず」だったんだ?となるだろう。


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