SuperGT/ルマン24
レーシングドライバー

レーシングドライバー伊藤大輔オフィシャルサイト

ROAD to LEMANS「大輔のルマン参戦記」

vol.4:サルテサーキット初ドライブ

6月1日、初めて走るサルテサーキットに大興奮!!と同時に天気が悪くフラストレーションのたまる日でもあった。3人ともルマン24時間初出場ということで、このテストデーではそれぞれが10周の義務周回をこなさなければならない。同時に本番までにマシンのセットアップの基礎となるものを見つけておきたい。

とりあえずドライタイヤでコースイン。ゲームでの風景と現実を重ね合わせながら、インフィールドを超えユノディエールのストレートへ。1周目でも軽く300km/hをオーバーし、ブレーキングポイントがつかめないまま第一シケインまでの距離を表す200m看板より手前でブレーキを踏んだ。もちろん止まりすぎ。そんな感じで二つ目のシケインをクリアしてミュルサンヌコーナーに差し掛かるとそこはウェット。ミュルサンヌからインディアナポリスまでは緩やかな右カーブが二つあるけど基本的にはストレートで、スピードが出てダウンフォースがかかると路面が濡れていても大きな問題は無かった。ただインディアナポリスからアルナージュにかけて速度が落ちダウンフォースが減るとともに路面のグリップが極端に下がる。「これでもか!」って言うくらい早めのブレーキをしてちょうどいい。ポルシェコーナーに差し掛かると路面は乾いていたものの雨が強くなってきたので、2周を終えてウェットタイヤに交換した。

初めてのサーキットを走るときはできればドライが良い。つくづくそう感じた。ドライ路面での限界を知らないままウェット路面でペースを上げていくより、ドライ路面の限界を知った上でウェット路面に合わせた走りをする方が断然楽だから。そんな中3人とも無事義務周回数の10周をクリアすることができた。結局この日は一日中天気に振り回されて終わった。

ドライ路面でまともに周回出来たのは午後一番に僕が乗っていた時の3周だけ。条件は皆一緒だが、もっとドライで走れていればコースを熟知できたし、セットアップもより詰めることができた。でもタラレバが使えないこの世界では、トップから16秒落ちの11番手としか評価されないのが悔しかったし、予選では何とかS102のポテンシャルを出し切りたいと強く思った一日でもあった。


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